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「人間動物園」、台湾先住民は出演者に過ぎないのか?

2009/05/02 04:45

 

 

 

チャンネル桜と、「李登輝友の会」を愛読する右翼の皆さんと、産経新聞、週刊新潮などが大騒ぎしています。この写真にNHKが「人間動物園」とキャプションをつけたことに対してです。

 

例えば、櫻井よしこ女史はこんな風に、 

「この番組では、強烈なイメージを呼び起こす“人間動物園”という言葉を、当時の日本政府が使った言葉と錯覚するように使っている。全編がそうした“歪曲報道”の連続なのです」 (週刊新潮4/23号)
 

しかしどうでしょうか?

NHKは櫻井よしこ女史がいうように、「当時の日本政府が使った言葉と錯覚するように使っている」でしょうか? そこの部分のナレーションを検証してみます。

 

――台湾領有から15年後の1910年。日本は、統治の成果を世界に示す絶好の機会を得ます。ロンドンで開かれた日英博覧会。日本とイギリスの友好関係を祝う催しでした。近代国家として坂を駆けのぼってきたジャパン。会場では日本の産業や文化が幅広く紹介されました。訪れた観客はおよそ800万人。特に人気を集めたコーナーがありました。台湾の先住民族、パイワン族。日本は、会場内にパイワンの人々の家を作り、その暮らしぶりを見せ物としたのです。

――日英博覧会のガイドブックです。そこには、台湾の人々が、客の前で戦いの踊りをし、戦闘の真似事をすると記されています。当時、イギリスフランスは、博覧会などで植民地の人々を盛んに見せ物にしていました。人を展示する、人間動物園と呼ばれました。日本はそれを真似たのです。
 

NHKの番組は、イギリスやフランスの「人間動物園」を真似た、といってるに過ぎません。ですから櫻井よしこ女史がいうような断定もどうかと思います。

 

問題は、当時の日本政府の博覧会関係者が、民俗文化に止まらない「人の展示」を積極的に行ったかどうかということです。もしそうであれば、「人間動物園 Human Zoo」という表現もあながち間違いないなあと思います。

 

 

 

 

ところで、永山英樹さんという人は、櫻井よしこ女史ほどアバウトではないようです。以下は週刊新潮記事からの抜粋ですが、多岐にわたるので番号づけをしました。

 

「たとえば、番組冒頭で“日本の台湾統治を象徴する”ものとして紹介された1枚の写真には“人間動物園”なる刺激的なタイトルが付けられている。そして、台湾の先住民族パイワン族を、日本政府は1910年にロンドンで開かれた日英博覧会に連れて行き(1)“見世物として展示した”と解説されるのです。確かに当時の西欧には、植民地化した土地の未開人を見せて金を取る人間動物園と言う見世物があった。 (2)しかし、この時にパイワン族が披露したのは伝統的な踊りや模擬戦闘。歌舞伎や相撲の海外興行と同じで、 (3)誇りを持って自分たちの技を披露しているのです。(4)同じ博覧会の写真でインドの人々は半裸ですが、パイワン族がちゃんと民族衣装を着けていることからも扱いの違いが窺える。NHKは“展示された青年”の遺族に“悲しいね、この出来事の重さ、語りきれない”と言わせていますが、 (5)写真だけ見せられて、“あなたのお父さんはロンドンで動物のような扱いを受けた”と言われたら、誰だって悲しくなるでしょう」 (週刊新潮4/23号)
 

永山英樹さんは、台湾研究フォーラム会長、日本李登輝友の会理事という要職の方だけに、なかなか、櫻井よしこ女史と違って分析的です。 

 

永山さんは、ご自分のブログでは次のようなことを仰っています。

 

「最も視聴者にショックを与えたものと言えば、「人間動物園」ではないだろうか。」
 

としたうえで、

 

「視聴者は驚愕したことだろう。「日本人は(6)パイワン族を動物として扱い、無理やり連行して見世物にしたのか」と。そしてこれが「五十年間の日本の台湾統治を象徴しているのか」と」

 

まで仰っています。(ここにも番号をつけました)

 

さらに

「(7)日本人は台湾で、平地人や日本人への襲撃を繰り返す原住民への討伐は行ったものの、帰順をすれば教育を施し、近代国家・社会の一員へと導くことに並々ならない努力を傾注したのが史実だが、本当に彼らを「動物」として扱ったのか。」

http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-740.html

 

 

 

私は、これらの永山さんの指摘に大いに興味を持ちました。そしてまず、NHKの番組のナレーションが永山さんが仰るようなものであるかどうか、もう一度確かめてみました。 

 

――台湾領有から15年後の1910年。日本は、統治の成果を世界に示す絶好の機会を得ます。ロンドンで開かれた日英博覧会。日本とイギリスの友好関係を祝う催しでした。近代国家として坂を駆けのぼってきたジャパン。会場では日本の産業や文化が幅広く紹介されました。訪れた観客はおよそ800万人。特に人気を集めたコーナーがありました。台湾の先住民族、パイワン族。日本は、会場内にパイワンの人々の家を作り、その暮らしぶりを見せ物としたのです。

――日英博覧会のガイドブックです。そこには、台湾の人々が、客の前で戦いの踊りをし、戦闘の真似事をすると記されています。当時、イギリスフランスは、博覧会などで植民地の人々を盛んに見せ物にしていました。人を展示する、人間動物園と呼ばれました。日本はそれを真似たのです。
 
 
 
 
まず、永山さんの(1)ですが、
確かにNHKは「見世物」として連れて行ったといってます。ですから、日本政府の博覧会事務局が「見世物」のつもりでなかったとすれば、NHKの言い過ぎということになりますが、どうでしょうか? 

 

実は、永山さんがブログで紹介してくれた資料にその答えがあったのです。

『黄色い仮面のオイディプス―アイヌと日英博覧会―』
宮武公夫

http://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/34083/1/115_PL21-58.pdf

 

宮武論文を読んでみますと、日本政府は1910年の日英博覧会では博覧会運営経費を稼ぐ手段として、「展示」とは別に「余興」を重視した、ということが手にとるようにわかります。宮武さんはていねいに政府文書を引用して、それを実証しています。

 

したがって、(1)に関してはNHKの落ち度はなさそうです。

 

 

 

 

次に、(2)と(3)です。

 

ご紹介の宮武論文をよむと、「余興」には、

一 会場内二日本家屋数軒ヲ建築シ其ノ内二於テ日本物品ノ製作実演ヲ為スコト
ニ 「パノラマ」的ナル我田園ノ模型
三 アイヌ村落
四 台湾蕃人ノ生活状態
五 本邦演劇
六 独楽曲芸,手品,山雀芸,水芸等
七 活動写真
八 要馬術
 

とあり、この三~八が、永山さんがおっしゃる「伝統的な踊りや模擬戦闘。歌舞伎や相撲の海外興行と同じで誇りを持って自分たちの技を披露しているのです」に相当する分野です。

 

しかし、三 アイヌ村落  四 台湾蕃人ノ生活状態 が他とは違うことがあります。アイヌや台湾蕃人は、何か「演目」を演じただけには止まらないということです。

 

彼らは、展示場に24時間6ヶ月住まわされ、それを参観者に見せていたのです。どこか宿舎に滞在して、開場時間だけ博覧会場に出勤していたわけではありません。

 

24時間6ヶ月、観客に見られるために生きる―――そういう意味でそこは、確かに「Human Zoo」だったのです。そうして、「アイヌ」の人たちも「台湾生蕃」の人たちも、そうした状況の中でも誇りを失わないように頑張っていたに違いありません。

 

論文を引用しておきます。

 

「,「『アイヌ』村落(約900坪)及台湾部落(約1300坪)ニシテ 一ハ『アイヌ』部落ヨリ斉シ来リタル数個ノ茅家ヲ以テ部落ヲ構へ『アイヌ』人之ニ分居シテ其ノ生活ヲ営ムカ如ク設備シ 一ハ蕃社ニ模シテ生蕃ノ住家ヲ造リ蕃社ノ情況ニ擬シ生蕃此ノ処ニ生活シ時ニ相集リテ舞踏シタリ」というように,アイヌや台湾先住民の展示が行われていた。(農商務省1912;873) 」

 

 

 

 

次に(4)ですが、まずこの写真は「記念写真」です。展示場での写真ではないことを確認した上で、「台湾生蕃」が日常半裸生活をしてないなら、半裸展示をしないのは当たり前です。

 

(5)については、

NHKは、“あなたのお父さんはロンドンで動物のような扱いを受けた” と言ってるでしょうか?

 

NHKのナレーションは以下のとおりです。

 

――台湾南部、高士村。パイワン族が暮らす村です。およそ100年前、日英博覧会に連れて行かれたのは、この村の出身者でした。

―博覧会の会場で売られていたパイワンの人々の写真です。裏には、高士村から来た、と記されていました。展示された青年の息子、許進貴(85)さん。そして娘の高許月(79)さんです。父親の名は、チャバイバイ・プリャルヤン。チャバイバイさんは生前、博覧会について子供達に語ることはありませんでした

高許月:
「(字幕)悲しいね。この出来事の重さ語りきれない」 

 
私は、「生前、博覧会について子供達に語ることはありませんでした」という事実に着眼します。じつは、アイヌの人たちが後にロンドンの思い出を子供達に得意げに語ったということが、宮武論文には書かれてます。それとは好対象だからです。
 
 
 
 
(6)パイワン族を動物として扱い、無理やり連行して見世物にしたのかーーーーここに至ると、永山さんのNHK批判は相当過剰になっているかに思えます。NHKの番組はそんなことは一言もいっていません。しかし、永山さんの亢奮をほっておく訳にもいきません。 
 
人間動物園」とは、その字義として、動物として扱い無理やり連行する ことなのでしょうか? 永山さんのいう「動物として扱い」とはどういう扱いなのでしょうか? 檻もしくは鎖で拘束することなのでしょうか?
 
檻もしくは鎖で拘束することはなかっただろうことは、写真に写っている12人の表情からも自明のような気がします。私は、「いやがるものを無理やり」連れてきたのでもなかったと思います。
 
しかし、そこが「人間動物園」ではありえないといえるでしょうか?何しろ、6ヶ月間も衆人環視のなかで生活を送らねばならないのです。いっさいのプライベートな時間はないのです。私には、虐待のない「人の展示場」「人間動物園」だったと思います。
 
「今も観光客をあつめて、台湾の少数民族は民俗文化を披露しているではないか? それと一体どう違うのか?」 というNHK非難も聞こえてきます。しかし、それも違います。生活のすべてが展示物であるということとは。
 
もし、「人間動物園」なんかではありえないとすれば、なぜ、日本本土の純粋日本人の家族のありさまを、同様に「生活展示」しなかったのでしょうか? 差別というものも感じないわけにはいきません。
 
 
 
 
最後は、永山さんの(7)です。

 

「(7)日本人は台湾で、平地人や日本人への襲撃を繰り返す原住民への討伐は行ったものの、帰順をすれば教育を施し、近代国家・社会の一員へと導くことに並々ならない努力を傾注したのが史実だが、本当に彼らを「動物」として扱ったのか。」

 

私は、永山さんがもしもこのブログを読んでくださるなら、次のような質問をしたいと思います。

 

博覧会会場の中で、あるいは観客衆人環視のなかで、「余興」あるいは「見世物」として6ヶ月もプライベートな生活を送らなければならないことが、近代国家・社会の一員へと導くことへの並々ならない努力なのでしょうか? と。 

 

永山さんが紹介した宮武論文の中に、台湾生蕃は2社(村)から24人が、1人の警部と1人の巡査の監督でやってきたことが、政府文書によって示されています。

 

「右ノ外台湾生蕃ニ就テハ総督府民政長官及ヒックス間二契約締結セラレ両社ノ生蕃二十四人警部一名巡査一名監督ノ下ニ二月十六日門司ヨリ乗船シテ渡英セリ」(農商務省1912;869-872)
 

ここでもう一度写真をみてみたいと思います。

 

 

ここには、台湾からやってきた24人のうち半数の12人が写っています。そしてもう一人・・・・・・

前列右端。三つ揃えを着て、左手に帽子、右手にサーベル?を立てている紳士は、いったい誰でしょうか? もしそれがサーベルなら、彼は一般市民や文官ではありえません。
 
 
 
文書に書かれている「警部」でしょうか「巡査」でしょうか?
それとも全く別人でしょうか?
 
宮武論文では、アイヌの場合は戸長がアイヌ一家を訪れてロンドン行きを依頼したと書かれています。しかし、「台湾生蕃」はそうではなさそうです。契約は、本人達とではなくて総督府民政長官との間でなされたのです。
 
私は思います。
 
おそらく、ロンドンに行った24人のパイワン族は、日本政府の台湾総督府にとっては、模範生蕃、模範先住民だったことでしょう。永山さんの言われる、「平地人や日本人への襲撃を繰り返す原住民への討伐は行ったものの、帰順をすれば教育を施す」対象者たち。
 
しかしそうした模範先住民が、プロデューサーと本人たちとの約束でなく、プロデューサーと総督府民政長官との約束でロンドンに送られる、あるいは、警部や巡査の監督の下にロンドンに送られる。こうしたことが台湾統治のなかでの先住民の置かれた立場を、如実に物語っているのではないでしょうか。
 
写真が示していることはそういうことです。冷静に受け止めねばなりません。
 
(以上)
 
 

カテゴリ: コラむ    フォルダ: 言論抑圧暴力

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コメント(16)

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2009/05/07 19:35

Commented by edo02 さん

 素晴らしい内容の検証だと思います。
 トラックバックさせていただきました。

 
 

2009/05/08 06:32

Commented by ni0615 さん

To edo02さん
はじめまして。
コメント&TB、ありがとうございました。

こちらの資料庫もよろしくお願いします。
http://www16.atwiki.jp/pipopipo555jp/pages/1960.html

 
 

2009/05/18 10:27

Commented by temple さん

20世紀初頭の大韓帝国住民の写真はたくさん残っていますが、9割以上の人は白い服だけを着ています。まあ両班とキーセンを除けば、ほぼ100%の人が白い服しか着れませんでした。20世紀に入っても染料の自国生産を行なわなかったからです。

台湾先住民の衣装は色彩にあふれ、デザインはバリエーションに富み、アクセサリーや小物使いは、今の感覚から言ってもかなりおしゃれですね。朝鮮の両班並みじゃないですか。あるいは両班以上でしょう。しかも清潔感もありますよね。

NHKは差別主義者なので、目が曇っていますね。

 
 

2009/05/18 13:14

Commented by temple さん

着ている服装・顔つきをみても、おそらく先住民の奴婢階級ではないでしょう。奴婢どころか、酋長の子弟とか支配階層の子弟でしょうね。みんな面構えがいいですね。

 
 

2009/05/23 12:12

Commented by ana59677 さん

 放送法3条の2には、政治的公平や、意見が対立する問題については多角的に取り上げる事が定められています。
 現在の人権意識に照らして、当時の問題を語れば当然人権を無視した暴挙といえるのでしょうが、それは報道として正しいのでしょうか?

 宮武論文で余興に「一 会場内二日本家屋数軒ヲ建築シ其ノ内二於テ日本物品ノ製作実演ヲ為スコト」とあり、日本本土の生活を示したものと取れ、台湾の人の生活も示し、私には博覧会が「日本動物園」だったとも取れます。

 「ロンドン行き」の契約は総督府民政長官との間で行われたとされていますが、独自の「パイワン語(オーストロネシア語族)」を話す彼らと言葉が通じず、「契約」の概念が本人達に無ければ止むを得ない事と思いますし、まるで動物を運搬するがごとく連行したのでは無いと解ります。

「生前、博覧会について子供達に語ることはありませんでした」との事ですが、パイワン族で台湾総督府で警官として働いていた陳(にんべんに我)安さんという方はパイワン族から28名が「志願兵」とし第二次大戦を戦ったとの事で日本への恨みが感じられない事や、そもそも人の恨み辛みは「語らない」ものでなく「語られるもの」であって、24名も行っていたなら「人間動物園」という言葉は子孫に受け継がれてしかるべきものでしょう。それが、パイワン族で元大学教授の華阿財さん(今年72歳との事)は、「人間動物園」という言葉を聞いた事が無いとの事です。また、博覧会の翌年Wilien Pulaisと名乗る英国人学者など2名がパイワンの集落を訪れ、村で大歓迎をしたと語っています。

 又、貴方は「24時間6ヶ月住まわされ」と断定されていますが、博覧会は24時間営業だったのでしょうか?根拠を明示してください。

 
 

2009/05/23 12:50

Commented by ana59677 さん

また、12人の写真のサーベルを持つ男性に着目されていますが、容姿や剣の太さから見て、軍刀ではなく殺傷能力の低い西洋式の儀礼用装具のサーベルと思われます。決してこのサーベルに脅されながら台湾の人達が檻に入れられ見世物になっていたという事は無いでしょう。

 
 

2009/05/24 12:41

Commented by ni0615 さん

To ana59677さん
わざわざ私へのコメントの為にIza IDまで取得なさったようで恐縮です。

丁寧にお応えしたく、ana59677さん へのお返事はこちらに認めましたので、宜しくお願いします。
http://ni0615.iza.ne.jp/blog/entry/1050777/

 
 

2009/05/26 00:17

Commented by tobiume さん

はじめまして。所謂 NHK批判派の一人です。この番組は曖昧な表現があったり、初めて聞く言葉があったり疑問は尽きないのではないでしょうか。良い方法があります。NHKは大量の情報を持っているはずです。皆さんもご一緒にNHKに質問しませんか?
 「パイワン族とともに写真に写っている男性は誰だ?」 「パイワン族は警部や巡査の監督の下に置かれたようだが、当時の世界常識だったのか?」 「総督府とパイワン族の間に何らかの契約が無かったのか?」とNHKに聞けば良いのです。それぞれの立場で質問すれば早く事実が分かり、疑問が解消すると思います。私はメールで質問していますがちゃんと教えてくれないので困っています。
 「英・仏で当時、人間動物園と呼ばれていた」なら、それは国民全部がそう呼んでいたのか、それとも一部の学者だけでしょうか。ウィキペディア「人間動物園」にあるフランス語を選んで機械翻訳すると2002年に広まったようなことも書いてあるようです。よく分かりません。「英・仏で当時、人間動物園と呼ばれていた」のならNHKは「1910年のこれを見ろ」と出典を示せば良いのです。「人間動物園」という日本人が聞いたことも無い言葉を使ったのですから、何時・誰が唱えた名称か?というごく基本的な質問には明快に答えるべきです。だからNHKに対して「ちゃんと答えよ」と抗議しているのです。
 問題があると思う点は、この番組の大義名分が「歴史ドキュメンタリー」であり「軍国主義反対、人種差別反対の宣伝番組」ではないという事です。私は、番組制作者が「台湾の反日」を強く描く為、日本を「非道の侵略者」に見えるよう作為を加えたと思っています。だから過去の常識・倫理を現代視点で批判する人権啓発番組のようになったのだと思います。NHKの番組は海外に放送され、外国の人も影響を受けるでしょう。日本を「非道の侵略者」に見せるために強烈なマイナスイメージを呼び起こす“人間動物園”という言葉を選んで使ったと疑っていますので“何時・誰が言った言葉か”は私にとって重要な問題なのです。どなたか出典の情報お持ちでしたら、お教え願えませんか。以上 長文大変失礼しました。

 
 

2009/05/26 09:42

Commented by ni0615 さん

To tobiumeさん
> 日本を「非道の侵略者」に見せるために

そうは思いません。NHKは、日本が植民地を統治する帝国主義国であった、という事実を思い起こさせてくれました。そして私の受け取りは、それにも拘らず台湾のひとの「親日」はなぜなのか? それを知る必要がある、ということです。それに対して、チャンネル桜の怒りは、旧日本帝国の恥部を思い出させることは何事か、というものでした。こうしたプロパガンダも、一方の反応として無視してはいけませんが、ごく一部であることも見誤ってはなりません。

この人のブログも読んでみてください。
http://blog.goo.ne.jp/mujinatw/e/10eac6c782d9cedd60b00b221e50647a

>皆さんもご一緒にNHKに質問しませんか?

質問は大勢で大騒ぎして、行なうものでは有りません。


>「パイワン族は警部や巡査の監督の下に置かれたようだが、当時の世界常識だったのか?」

これについては、当エントリ本文を見てください。パイワン族のみならず、台湾厳重民族は、台湾総督府警察の支配下にあったようですんね。

>「総督府とパイワン族の間に何らかの契約が無かったのか?」

「シンジケート」と総督府民政部長との間での契約はあったようですが、総督府とパイワン族の間にあったとは「日英博覧会事務局事務報告」には書かれていないようです。
 
べつに「教えてクン」にならなくても調べる方法はいくらでもあると思いますよ。面倒がっては近現代史など学べません。私は私なりに必要があれば質問しますのでどうぞお構いなく。

また、「質問状を送った」→「満足な回答が無い」→「抗議のデモだ」

この方式は、昔々の左翼、全共闘や労働組合はたまた紅衛兵運動とソックリ、全く同じスタイルなのには笑ってしまいます。

 
 

2009/05/27 00:25

Commented by tobiume さん

早速ご返事いただきありがとうございます。質問の件、ご同意頂けないのは残念ですが、今後3年続く番組ですし、早く事実が明らかになり疑問が解消されればれば良いですですね。
 誠に失礼ながらご返事に対しに私見を述べさせていただきます。
 日本が植民地を統治する帝国主義国であった事実を思い起こさせるメリットは認めますが、それだけでは「良い番組」とはいえないと思います。なぜなら、日本が植民地を統治する帝国主義国であった事実を認識している人にとってはメリットが無いからです。メリットという観念を捨ててこの番組を見たときに“都合の良い事は誇大に、都合の悪い事は触れず、「嘘はついていません。都合の悪い事は言わなかっただけ」”というテレビショッピングまがいの作為を全く感じられなかったでしょうか。
 台湾の親日反日に関しては、色々だろうし時代とともに変わると思っております。日本人だって昔は「鬼畜米英」と言っておりました。ただ、この番組を見た当時を知らない台湾の若者や多くの外国人の中には「今まで日本の文化に親しみを感じていたけど、日本人は極悪非道の侵略者だったんだ」という認識を持つ人も出てくると心配しております。(あくまでも作為を加えたと思っているからですが。)
 「警察の支配」についてエントリ本文は拝見しておりました。台湾原住民が警察の支配下にあったのは、他に管理できる人がいなかったからだと思っております。常識も風習も違うし会話も通訳を交えるでしょう。何がきっかけでトラブルが起こるか分からないし、伝染病の恐怖もある。警官だって怖かったと思います。私が警官なら「“未開地”へ赴任しろ」と命令されたら辞職します。マラリヤ、天然痘など大被害を出した病気を見ても、異民族の接触自体が危険な時代だったと思います。日英博覧会の警官は、セントルイスの芸者脱走事件の影響もあるでしょう。しかし当時の常識的行動だったのかもしれません。
以上 長文失礼いたしました。

 
 

2009/06/26 16:55

Commented by @んま さん

ni0615さん、例のNHK番組に関する丁寧なブログをありがとうございます。

私は先日まで例のNHK番組を見たことがなかったのですが、騒ぎを聞くにつれ、
「こりゃ、よっぽど偏向した番組をつくったんだな・・・」という程度に理解していました。

ところが段々、知り合いが生まれて初めてデモに参加し今度は集団訴訟を起こす(起こした?)と言っていた時点で「これはなんだかきな臭いなぁ~」と思うようになり、youtubeで番組を観ました。

そしたら、以外にも以外?、結構普通に見れるある番組でした。少なくともテーマ自体はとしても面白いと感じました。
でも、こちらとしては、コテコテの歪曲を期待していたと言うのに!(笑)
残念?ながら反日とか、中共の匂い?、みたいなのはあまり感じませんでしたね。

ちょっと、どこがおかしいのかよく分からなかったので、今度はチャンネル桜の批判番組を観てみました。そしたらこの番組の方がよほど支離滅裂な雰囲気を醸し出していたんです。

私は歴史はあまり得意ではないので確かに「人間動物園」とか「日台戦争」とかは聞いたことありませんでした。なのでネットで調べていたら、ni0615さんの部ログにたどり着いたと言うわけです。

さて、NHKと桜?では、背反する意見があり、そのどちらも私は一次資料を辿る気力はありません。しかし文章の書き方のみをみるだけでも、どちらが論理的な構成をとっていて、どちらが支離滅裂かは、明白ですね。

これからも冷静・正確・面白いブログをよろしくお願いします。ありがとうございました。

 
 

2009/07/01 22:40

Commented by johnpaul さん

何だかあきれるほど論理のすり替えでNHKを擁護されてますね。驚きです。博覧会の出し物は、今でも阿波踊りを持ってきたり、ねぶただったり、色々です。
「欧米の人間動物園をまねた」としか言ってないのに、櫻井さんが言っていることはおかしいと言ってますが、どこにも「まねた」という証拠なんか無いんですよ。あたかも「まねた」のが事実であるかのように書くのは、実に卑劣な論理のすり替えですね。猛省を望みます。

 
 

2009/07/02 03:49

Commented by ni0615 さん

To johnpaulさん
>何だかあきれるほど論理のすり替えでNHKを擁護されてますね。驚きです。博覧会の出し物は、今でも阿波踊りを持ってきたり、ねぶただったり、色々です。

そこに暮らしてそれを観客に見せる、なんていうのは今は有りませんよ。
また、日英博覧会では、それをしたのは「アイヌ村」と「台湾土人村」

>どこにも「まねた」という証拠なんか無いんですよ。
番組の中でまねた、という分析をしているのは、
フランス歴史学者・パスカル・ブランシャール氏ですね。

「当時、西洋列強には、文明化の使命という考え方がありました。植民地の人間は野蛮な劣った人間であり、ヨーロッパの人々は彼らを文明化させる良いことをしている、と信じていました。それを宣伝する場が、人間動物園だったという訳です。その時代、日本もまた、世界には民族の違いに基づいて、階層があると考えるようになりました。そして、自分達は階層の頂点にあり、その下にアジアの他民族がいる、そうした世界観がハッキリと根付いていったのです」

なお、まねたのは1910年の日英博覧会が最初では有りません。
・1903年の大阪内国勧業博覧会に作られた「学術人類館」「台湾館」、
・翌1904年のセントルイス万国博覧会のアイヌ村
があります。
a8
(つづく)

 
 

2009/07/02 03:50

Commented by ni0615 さん

To johnpaulさん

学術人類館では
========
内地に近き異人種を集め、其風俗、器具、生活の模様等を実地に示さんとの趣向にて、北海道のアイヌ五名、台湾生蕃四名、琉球二名、朝鮮二名、支那三名、印度三名、同キリン人種七名、ジャワ三名、バルガリー一名、トルコ一名、アフリカ一名、都合三十二名の男女が、各其国の住所に模したる一定の区域内に団欒しつつ、日常の起居動作を見する

と欧米で行われていた人間の展示を模したものを行う予定であった。実際には沖縄人と清朝からの留学生が、自分たちの同胞をアイヌなどの生蕃と同列に展示されることについて異議が唱えられ、この二民族を除いた展示が行われた。これは後に人類館事件と呼ばれたが、当時既にアジアにおいて人間の展示が、洗練と野蛮を展示するものであると理解されていたことがわかる。
===========
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E9%96%93%E5%8B%95%E7%89%A9%E5%9C%92


 
 

2009/07/03 23:27

Commented by johnpaul さん

この記述だけで、詭弁が十分に証明できますよ。
 ↓↓
>私は、「生前、博覧会について子供達に語ることはありませんでした」という事実に着眼します。

このナレーションは確かに「事実」を語っているのかもしれませんが、それから誘導、憶測される「事実」は、全く別のものであったことが日本李登輝友の会のサイトを見ると明らかで、「着眼した」というのは噴飯ものです。
このように自分の都合のよい部分を、何の検証も無しに「事実」と書いて、重要視するのが詭弁、論理のすり替えというのです。

僕の父は、よく戦時中の話を僕に聞かせ「今の(昭和40年ころ)の若い者には当時の日本人の素晴らしさがわかっていない」と嘆き懐かしんでいましたが、平成の今、90過ぎた父は、孫たちにこんな話はしません。
これと同じことだということが、
いくら多言を弄しても、スタートで詭弁を弄していれば、何の意味もありません。

 
 

2009/07/04 00:04

Commented by ni0615 さん

To johnpaulさん
>>私は、「生前、博覧会について子供達に語ることはありませんでした」という事実に着眼します。
>
>このナレーションは確かに「事実」を語っているのかもしれませんが、それから誘導、憶測される「事実」は、全く別のものであったことが日本李登輝友の会のサイトを見ると明らかで、

どのように、どんな「事実」が明らかなのでしょうか? 明らかなモノならば、お示し下さることも簡単なはず、ぜひお示しください。私のような者でも合点が行くと思います。どうかハッキリとお示しねがいます。

ご尊父様の戒めを感得するためにも。

 
 
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2009/05/07 19:37

人間動物園 [Edo02日記]

 

 NHKの「偏向」ということで、酷使様などが騒いでいるらしいが、俺は、酷使様の言い分はなんかあやしいと思っていた。  特に「人間動物園」については、いくらなんでも本当に民族芸能の披露などのことを指すは…